北海道は、冬の間雪に閉ざされます。通常の霊園では除雪がしてあるところはほとんどなく、冬季間にお墓参りをしようと思えば、自分たちでスコップ持参で、除雪をしながらお墓まで行くことになります。入り口に近いならまだしも、奥の方となると、現実的にはスコップで除雪をしながら進むというのは不可能です、北海道の雪はそんなに甘くはありません。そうなると、雪の時期が命日の場合は、お参りができません。雪の地域では、それがずっと当たりまえとされてきましたが、近年、屋外の霊園にかわり、全天候型が人気を博しています。体育館の様な建物の中に、屋外と同じようにお墓が並んでいるところや、マンションのような建物に、納骨堂が並んでいるようなところもあります。全天候型霊園は北海道のような雪の地域では、今や大きな人気です。特徴として、建物内は常にきれいに清掃がなされています。お供がカラスに食い散らかされることもありません。お花が枯れてさみしげになっていることもありません。管理者が、きちんときれいに管理してくれます。夏も冬もいつでも自由にお参りができます。こういったサービスも含めたうえで、全天候型の人気が上昇していると言えます。また、ここに人気が集まる背景として、宗派を選ばず、どの宗派のお墓でも建てられるという事にあります。今は、どこのお寺の檀家にもならずに、家族を供養したいという考えが広まってきています。お葬式もお墓も菩提寺に頼らず、葬儀屋が手配した僧侶にお葬式を依頼し、霊園専属の僧侶に命日やお盆は読経してもらう、といった風です。こういった風潮が、なおさら霊園人気を後押しすることになっています。お寺に、納骨堂を持ち、お墓も持っていると、実際のところそれらにかかる出費も大きくなります。先祖代々、そのお寺でお世話になっているから、などの考えでずっとこの先も、そこの檀家であり続けなければならないと思う世代は、確実に交代してきています。若い世代はそういう事に縛られず、自分たちの価値観で自分の行動を決めるということが当たりまえの世代です。そういった世代の判断として、どこに納骨し、お参りするのが自分たちにとって良いかということで、全天候型霊園がその需要を伸ばしていると言えます。若い世代が、先祖に対して手を合わせ、お参りをする気持ちが薄くなってきていることは事実としても、実際のところは、親などがなくなればやはり供養したいと思うものです。そういった気持ちを後押しできる、あるいは後押しすべきが、霊園のあるべき姿になってきていると言えます。